たった13歳で、世界最高峰のオーケストラ「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」の定期公演にソリストとして登場――。
その名前は吉村妃鞠(ひまり)さん。
日本から現れた、まさに“奇跡の音”を持つヴァイオリニストです。
幼少期から天才と称され、42のコンクールすべてで1位を獲得。
2025年3月、伝説的指揮者ズービン・メータとの共演で世界にその才能を証明しました。
しかも彼女は、ただ技術的に凄いだけではない。
聴く人の心をやさしく包む“音楽の本質”を持ち、世界中を魅了しています。
この記事では、そんな吉村妃鞠さんの偉業・経歴・日常の素顔まで、少しカジュアルに迫っていきます!
42戦42勝の快挙!“技術の天才”は3歳から始まっていた
吉村妃鞠さんの才能は、早くも幼少期に姿を現しました。
バイオリンを始めたのは3歳のとき。
母・吉田恭子さんもプロのヴァイオリニストという音楽環境の中で、自然と楽器に親しんでいったそうです。
驚くべきは、4歳にしてすでにコンクールに出場していたこと。
その後も天才ぶりは加速し、なんと10歳までに出場した42のコンクールすべてで1位またはグランプリを獲得。
これはまさに“無敗伝説”と呼べる快挙です。
受賞歴には、グリュミオー国際やリピンスキ・ヴィエニャフスキ国際など、世界的にも名高いコンクールが名を連ねます。
技術的な完成度の高さはもちろんのこと、審査員や聴衆の心を掴む表現力の豊かさが、当時から際立っていたことは間違いありません。
天性の音感と、幼いながらもステージに立つ胆力が、彼女を唯一無二の存在にしているのです。
「奇跡の音」が響いたベルリン・フィル。13歳が叶えた夢
2025年3月、クラシック音楽界に激震が走りました。
13歳の吉村妃鞠さんが、世界屈指の名門オーケストラ「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」の定期公演でソリストデビューを果たしたのです。
演目はヴィエニャフスキのバイオリン協奏曲第1番。
指揮はあの巨匠ズービン・メータという夢のような顔ぶれの中、彼女は堂々とした演奏で満員の聴衆を圧倒。
演奏後には割れんばかりの拍手と歓声がホールを包みました。
ドイツの新聞では「偉大な才能は紛れもない事実」と絶賛され、まさに世界に実力を証明した瞬間となりました。
実はこの舞台、吉村妃鞠さんにとっては“7歳のときからの夢”だったそうです。
来日したベルリン・フィルのリハーサルを見学し、「あまりにも壮大だった」と語ったその感動が、夢の始まり。幼い頃に描いた憧れを、たった6年で実現する姿勢にも感服せざるを得ません。
史上最年少で名門カーティス音楽院へ。妃鞠の音楽的成長とは
技術だけではなく、音楽に“深み”を持たせたい——。
そんな新たな挑戦が始まったのが、2022年のこと。
吉村妃鞠さんはアメリカの名門「カーティス音楽院」にわずか10歳で史上最年少合格を果たしました。
世界中から才能が集まるこの名門校では、天才たちに囲まれながらも、彼女は地道な努力を続けています。
現在は名教授アイダ・カヴァフィアンに師事し、技術だけでなく、曲の背景や感情の表現といった“音楽的解釈”の面でも指導を受けているそうです。
本人も「技巧はもう足りていると言われたので、今はどう弾くかを考えるようになった」と語っています。
また、以前は1曲に半年かかっていた練習も、今は数日で仕上げるスピード感に順応。
成長スピードもまさに天才級。
家族とともに渡米し、慣れない環境でも結果を出し続ける姿は、まさに努力と才能の結晶です。
等身大の素顔と、“人のために弾く”という信念
どこまでも高みに登り続ける吉村妃鞠さんですが、その素顔はとても親しみやすく、等身大の14歳そのもの。
好き嫌いはほとんどなく、海外の食事も楽しめるという柔軟さも魅力の一つ。
唯一苦手なのは「わさび」だけだそうで、そこにもどこか微笑ましい一面が垣間見えます。
MEGスペシャルインタビュー : 「吉村妃鞠」インタビュー
母・恭子さんによると「起きた瞬間から元気いっぱいで、切り替えがとにかく早い」とのこと。
ステージ上の神々しさとは裏腹に、普段は明るくのびのびとした性格だそうです。
そして、彼女が語る音楽観も印象的。
「コンクールは自分のため、でもコンサートは人のために弾く」と語るように、観客に喜んでもらえることこそが彼女の最大の喜びなのです。
世界最高峰のステージに立ちながら、観客の表情を見て心を通わせる。
その温かさと誠実さが、音ににじみ出て、聴く人の胸を打つのでしょう。
まとめ
吉村妃鞠さんという名は、もはや“将来有望”ではなく、“今この瞬間に世界の舞台で活躍する存在”として刻まれつつあります。
13歳で夢のベルリン・フィル公演を果たし、超絶技巧だけでなく、心に届く“音楽の力”を持つ彼女。
その一音一音は、国境や世代を越えて多くの人の心に響いています。
今後の活躍は間違いなく、日本人として誇らしいと感じずにはいられません。
“奇跡の音”が紡ぐ未来から、目が離せません。