「えっ、これがデザイン!?」とつい二度見してしまうような、シンプルなのに心をくすぐる作品たち。
そんな“驚きのミニマリズム”を世界中で届けているのが、デザインオフィスnendo代表の佐藤オオキさんです。
スターバックスやエルメス、ルイ・ヴィトンなど、名だたるブランドから愛される彼の作品は、ただ“おしゃれ”なだけじゃありません。
そこには、誰にでも伝わるやさしさと、日常をちょっと面白くする魔法が詰まっています。
今回は、そんな佐藤オオキさんのデザイン哲学や代表作、そして世界が注目する理由を深堀りしていきます!
小さな「!」が世界を動かす。nendoのミニマルデザイン哲学とは?
佐藤オオキさんのデザインに共通しているのは、「小さな “!” を感じてもらうこと」。
つまり、見た瞬間に「なるほど!」「なんか面白い!」と、ちょっとだけ心が動く仕掛けを大切にしているんです。
例えば、nendoの代表作「paper-torch(ペーパートーチ)」。
見た目はただの紙。
でも、くるっと巻くと光り出すんです!
しかも、細く巻くと明るく、太く巻くとほんのり照らす。
そんな遊び心と機能性が、たった一枚の紙の中に詰まってるなんて、驚きですよね。
さらに彼は、「オカンに電話で伝わるデザイン」を目指していると言います。
専門用語や理屈じゃなく、誰にでも伝わるシンプルさを大切にしている。
これってすごく優しい視点だと思いませんか?
DIAMONDonline : テレビで話題!nendo・佐藤オオキが語る“いいデザイン”とは「オカンに電話で伝わる」
かっこよくてクールなだけじゃない。
人の心を動かす“温かさ”が、nendoのミニマリズムには宿っているんです。
そして彼がよく口にするのが「面倒臭いほうを選ぶ」という言葉。
普通は避けたくなるような複雑な作業でも、そこにこそアイデアのタネがあると信じているんですね。
効率よりも感動、正解よりも問いかけ。
そんな姿勢が、ミニマルでありながら深みのあるデザインを生み出しているんです。
AXIS Web :佐藤オオキさん「基本的に面倒臭いほうを選ぶ」
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世界を魅了するnendoの代表作たち──見た目はシンプル、中身はドラマチック!
◤五感を使って 情報が自然と浸透◢
— NHK おはよう日本 公式 (@nhk_ohayou) February 25, 2025
開幕に向けて大阪・関西万博「日本館」の準備が進んでいます
“今の時代の 万博の意義とは”
「日本館」総合プロデューサー 佐藤オオキ氏に聞きました
📺このあと #おはよう日本 7時台で📺
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nendoのデザインが世界中から愛される理由。
それは、見た目の“ミニマルさ”と、そこに込められた“物語”のバランスにあります。
たとえば「cabbage chair(キャベツチェア)」。
これはファッションデザイナー三宅一生氏からの依頼で誕生した椅子で、素材はなんと服の製造過程で出る「プリーツ加工の紙」。
それを何層にも重ねて、まるでキャベツのようにめくりながら形作る──これだけでストーリー性バツグンですよね。
そして、もうひとつ忘れてはならないのが東京2020オリンピックの聖火台。
あの象徴的な“花のように開く球体”は、佐藤オオキさんのデザインです。
太陽をイメージし、5枚のパネルが生命の芽吹きのように開いていく構造は、「希望」や「再生」というメッセージを静かに、でも力強く伝えてくれます。
nendo公式サイト : Tokyo2020 聖火台 太陽の生命力と、「循環」に見る日本的美意識を表した聖火台
彼の作品は、必ずどこかに“ひねり”や“気づき”が仕込まれています。
たとえば見た目が普通のマグカップに見えて、よく見ると取っ手がカップの中に入り込んでいたり、テーブルの脚がゆるやかに分岐していたり──
こうした小さな違和感が、「見て終わり」じゃない、じわじわとした感動を与えてくれるんですね。
nendoのデザインは、機能をただ詰め込むのではなく、「これはどんな使い方ができる?」「誰のためのデザイン?」と問いかけてきます。
だから、世界中の人が言葉を超えて共感できる。
スタバも、エルメスも、バカラも惚れるのも納得です。
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ドラえもんが“師匠”!? 驚きと遊び心でつなぐ未来のデザイン
ちょっと意外な話ですが、佐藤オオキさんは**「僕のデザインの師匠はドラえもんです」**と語っています。
なんだか親しみを感じますよね。
実際、プロダクトデザインは誰からも教わっておらず、独学で身につけてきた彼にとって、ドラえもんの“ひみつ道具”こそが最高のインスピレーションの源だったのだそうです。
COURRiER : ドラえもんの“弟子”ミニマリスト・デザイナー佐藤オオキの哲学
ひみつ道具の魅力って、「説明しなくてもわかる」ことと、「完璧じゃない」こと。
使えば必ず何かが解決するけど、同時にちょっとしたトラブルも呼び込む。
そんな不完全さと遊び心のバランスが、佐藤オオキさんのデザインにも色濃く表れています。
また、彼がデザインするものの多くは、「最初の一歩」で人を驚かせる仕掛けがあります。
でもそのあとに、「こうやって使うんだ」「こんな意味があるんだ」と気づく“物語”が続いていくんです。
まさに、使う人が主人公になるドラえもん的な世界観ですよね。
その柔軟でユニークな発想は、現在400以上のプロジェクトを同時進行させているという忙しさの中でも変わりません。
むしろ、「自分の中に答えを決めないこと」「グレーゾーンで考えること」が彼のクリエイティビティの源になっているのです。
日経ビジネス : nendo佐藤オオキ氏が語る「デザインで経営を変える」
早稲田ウィークリー : 「肩の力を抜いて行こう」。 世界を駆けるデザイナー佐藤オオキの仕事スタイル(前編)
2025年の大阪・関西万博では、日本館の総合デザイナーに就任し、「いのちと、いのちの、あいだに」というテーマで、自然と人との“つながり”を空間全体で表現しようとしています。
未来に向けて、佐藤オオキさんは“やさしくて、ちょっと面白い”デザインで、また新しい風を吹き込んでくれそうです。
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まとめ
佐藤オオキさんが生み出すnendoのミニマルデザインは、ただの「シンプル」ではありません。
その奥には、小さな驚きと人を想うやさしさ、そして物語があります。
スタバやエルメスのような大企業からも愛される理由は、その“分かりやすさ”と“面白さ”が世界共通だから。
これからも、佐藤オオキさんがどんな「小さな ❝ ! ❞ 」を届けてくれるのか、楽しみですね。
暮らしの中にちょっとした感動をくれるデザイン──それが、nendoの魅力です。

