お笑い界でいま最も注目を集めるコンビ、令和ロマン。
そのツッコミ担当であり、知性派芸人としても知られるのが髙比良くるまさんです。
2023・2024年にかけてM-1グランプリ2連覇という快挙を達成し、名実ともに“令和のトップ芸人”へと上り詰めました。
そして2025年10月、彼は映画『ミーツ・ザ・ワールド』で俳優デビュー。
お笑いと演技という異なる表現領域に挑む髙比良くるまさんの“新章”が今、始まります。
今回はそんな彼の映画出演、経歴、そして哲学的な生き方に迫ります。
映画『ミーツ・ザ・ワールド』で見せる“新しい髙比良くるま”
2025年10月24日に全国公開される映画『ミーツ・ザ・ワールド』(監督:松居大悟)は、**金原ひとみの同名小説(第35回柴田錬三郎賞受賞作)**を原作とした話題作です。
主演は杉咲花。
髙比良くるまさんは、主人公・由嘉里が合コンで出会う男性・奥山譲(おくやま・ゆずる)を演じます。
これが彼にとっての映画初出演となる記念すべき作品です。
髙比良くるまさん演じる奥山は、明るくも少し不器用な青年。
彼の存在が物語にささやかな“揺らぎ”をもたらします。
公式サイトの発表直後からSNSでは「焼肉デートシーンが気になる!」「芸人の演技とは思えない繊細さ」と話題に。
ORICON NEWS : 令和ロマン・くるま、映画初出演『ミーツ・ザ・ワールド』で自然体の芝居 杉咲花「感動した」
撮影を手がけた松居監督は、髙比良くるまさんの“間の取り方”や“リアクションの自然さ”を高く評価しており、「演技の基礎体力がある人」とコメント。
漫才の中で培った観察力や分析力が、俳優としての演技にも深く生きているようです。
本人も取材で「笑いは組み立てる作業、演技は委ねる作業」と語り、即興的な演技に挑戦したと明かしています。
M-1王者としての自信と、新人俳優としての謙虚さ。
その両方を併せ持つくるまさんの姿勢に、今後の多面的な活躍を期待せずにはいられません。
慶應出身・知性派芸人の軌跡とM-1二連覇までの道
『世界の果てに、くるま置いてきた』令和ロマン・くるま、帰国直後インタビューレポート!人生初海外は「自分の生… https://t.co/nZEj69S5xt pic.twitter.com/cA3IcL0FcF
— PR TIMESエンタメ (@PRTIMES_ETM) September 20, 2025
**髙比良くるまさん(本名:髙比良くるま)**は、1994年東京都練馬区生まれ。
慶應義塾大学文学部に在籍中、学内お笑いサークル「O-keis」で活動を始めました。
芸人としてのスタート地点からすでに“理論派”。大学3年で自主退学し、NSC東京校23期に進学すると、首席で卒業するという異例の経歴を持ちます。
その後、同級生の松井ケムリとコンビ「令和ロマン」を結成。
かつては「魔人無骨」という名で活動していましたが、2018年に現在の名前に変更。
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理屈と感性を融合させたネタ構成力で、NHK新人お笑い大賞(2020年)優勝を皮切りに、M-1グランプリ2023・2024の2年連続優勝という偉業を達成しました。
令和ロマンの漫才は「過剰に考えすぎる漫才」と称されるほど論理的でありながら、観客の笑いを逃さない構成美が特徴。
くるまさんは著書『漫才過剰考察』(辰巳出版)で、自らの思考法を丁寧に分析しています。
また、舞台衣装にも哲学を持ち、「フォーマルから引き算してボケっぽさを演出する」というスタイルを貫いています。
M-1連覇は偶然ではなく、知性と美意識が生み出した必然の結果。
彼の頭脳派スタイルは、漫才界に新しい風を吹かせました。
私生活と哲学に見る“髙比良くるま”という人間
一見クールな印象のくるまさんですが、私生活は意外にも几帳面で情熱的。
幼少期から「落ち着きがない」と通信簿に6年連続で書かれるほど活発な少年で、友人たちと缶蹴りに熱中していたエピソードも有名です。
年越しまで缶蹴りをしていたという逸話からも、何事にも全力で取り組む性格が伝わってきます。
2025年4月には吉本興業を退所し、現在はフリーランスとして活動。
仕事のやり取りをLINEで行うなど、現代的で柔軟な働き方を実践しています。
また、雑誌『Tarzan』では健康への意識も語り、1日2回の入浴・交換浴による体調管理を徹底。
Tarzan : 「全仕事を自分のLINEで受けてパンクしている」笑いとウェルビーイング。令和ロマン・髙比良くるま(前編)
7年間ほとんど病欠がないというストイックな生活ぶりも注目されています。
さらに、哲学的な一面も強く、「“自分なんて”という言葉で相手に気を遣わせない」という価値観を持ち、謙遜や遠慮の裏にある心理を分析する発言がSNSで話題に。
PHP Online : M-1王者・令和ロマン髙比良くるまさんが考える「すぐに伸びる人」の確かな条件
ファッション誌『Begin』では、ユナイテッドトウキョウのジャケット、ジョセフ チーニーの革靴などを愛用し、「見た目から理屈を語れる服」を意識しているとも。
舞台でも日常でも一貫して“自分を観察し、他者を分析する”姿勢を崩さない──それこそが髙比良くるまさんという人物の魅力です。
🏁 まとめ
髙比良くるまさんは、お笑い・演技・思想のすべてを横断する新時代の表現者です。
**映画『ミーツ・ザ・ワールド』**での俳優デビューは、その才能の新しい扉を開く挑戦。
お笑いで培った分析力と観察眼が、今度は“人を演じる”という形で光ります。
令和ロマンのくるまさんが、どんな“世界の見方”を見せてくれるのか──。
その進化から、ますます目が離せません。
映画『ミーツ・ザ・ワールド』共演



