元AKB48の13期研究生として注目を集めた光宗薫さん(みつむねかおる)。
華やかな芸能界の舞台から一転、彼女は絵画の世界に飛び込み、今や「プレバト!!」で芸術査定の絶対女王と呼ばれる存在です。
特にスプレーアートでは驚異的な集中力と技術力を発揮し、全国の視聴者を魅了してきました。
実はその原点は、19歳の頃に経験した引きこもり生活にあったのだとか。
今回は、光宗薫さんのスプレーアートへの挑戦と、その裏に隠された情熱や物語を追ってみます。
AKB48からアートの道へ!予想外の転身
光宗薫さんは1993年4月26日生まれ、愛媛県で生まれ大阪府で育ちました。
2011年、AKB48の13期研究生としてデビュー。
当時から高身長でクールな雰囲気が話題となり、「次世代のエース候補」として注目されます。
しかし華やかな舞台裏で、彼女は体調不良や環境の変化に悩み、わずか1年でグループを離れることに。
突然の方向転換はファンを驚かせましたが、この経験が後に大きな意味を持つことになります。
芸能活動を続けながらも、心は少しずつ絵の世界へ傾いていきます。
きっかけは19〜20歳の頃。
精神的に不安定になり、実家で約1年間引きこもる生活を送っていました。
Walker plus : きっかけは「自分自身から逃避するため」光宗薫が絵画アーティストになるまで
その間、彼女は「自分から逃げるため」にボールペンで絵を描き始めます。
最初は単なる暇つぶしだった線や模様が、次第に緻密で独創的な世界を生み出し、彼女の心を少しずつ救っていきました。
2013年には初の個展を開催。
作品は細かい描写と幻想的なモチーフが特徴で、観る者の想像力を刺激します。
AKB時代のスポットライトとは正反対の、静かで深い創作の世界。
その道を選んだ彼女の決断は、後に“芸術クイーン”と呼ばれるまでになる第一歩でした。
プレバト!!で開花したスプレーアートの才能
次回 祝500回!
— 光宗薫 Kaoru Mitsumune 🐜🐜 (@mtmnkor) August 11, 2025
わたしも初出演から今年で10周年
衣装、Instagramで危険な毛虫とコメントいただいてうれしかった pic.twitter.com/2gyAPC599d
光宗薫さんがスプレーアートに挑戦したのは、2021年1月14日放送の「プレバト!! 3時間SP」。
すでに水彩画査定では名人初段の腕前を持っていたため、視聴者や出演者からも期待が集まりました。
ロケ地は伊豆稲取駅のホーム看板。
テーマは地元の名産である金目鯛。寒空の下、8時間半かけて巨大な看板に命を吹き込みます。
その集中力は尋常ではなく、終電ギリギリまで筆を止めない姿にスタッフも驚きました。
その後もスプレーアート企画に常連として出演し、腕を磨き続けます。
第9回スプレーアートコンテスト(2024年1月)では、2位ながらも99点という高得点を獲得。
1位の山下リオさんが100点で優勝したものの、光宗薫さんは11回中4回の優勝という圧倒的な実績を誇ります。
さらにイギリス留学中にも現地でスプレーアートに挑戦し、海外の作家から新しい技術や表現法を吸収。
作品には単なるリアルさを超えた物語性や生命感が宿り、「写真のように見えるけど、それ以上に心に残る」と評価されることもしばしば。
こうして、光宗薫さんは“スプレーアートの女王”としての地位を確立しました。
独特な制作スタイルと終わらぬ挑戦
光宗薫さんの創作スタイルは、とにかくユニーク。
制作中は1日でガムを200粒以上噛むという驚きの習慣があります。
これは集中力を保つためで、近所のコンビニには好物のピーチ味ガムが3列も陳列されるほどの常連ぶり。
作業に入るとほとんど外出せず、「引きこもるレベル」で絵に没頭します。
1作品に最長3カ月をかけることも珍しくありません。
「絵が好きというより、描かないと何をしていいか分からない」と語るほど、制作は彼女にとって生活の一部。
技法も多彩で、ボールペン画、水彩画、油彩、パステル、シルクスクリーンなどを自在に操ります。
特に個展では、日本の昔話や伝説からインスピレーションを得た幻想的な世界観が特徴で、観る人を物語の中へと引き込みます。
芸術査定でも、水彩画は名人10段、色鉛筆画やストーンアート、丸太アートにも挑戦するなど幅広い分野で結果を残しています。
今後は絵本制作やライブペインティングにも興味を示しており、2025年冬には個展と画集の発売を予定。
彼女の挑戦は止まるどころか、ますます加速しているのです。
まとめ
AKB48から芸術の世界へ――光宗薫さんの道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。
しかし、その過程で磨かれた感性と努力が、今の「芸術クイーン」という称号を生み出しました。
スプレーアートにとどまらず、多様な技法で進化を続ける姿は、まさに“変化を恐れないアーティスト”。
これからの作品も、きっと私たちの予想を超える魅力を放つことでしょう。