日本陸上界の象徴ともいえる桐生祥秀選手が、2025年東京世界陸上でついに代表へ復帰しました。
かつて「日本人初の9秒台ランナー」として歴史を変えた彼は、難病とケガに苦しみ、一時は引退も考えたほど。
しかし2025年夏、**5年ぶりの日本選手権優勝と8年ぶりの9秒台(9秒99)**で完全復活!
リレー主将としてチームを率い、自国開催の大舞台に挑みます。
本記事では、桐生祥秀選手の経歴や感動エピソード、そして復活の背景をカジュアルにまとめてご紹介します。
日本代表選出と2025年の復活劇
2025年9月、日本陸上競技連盟が東京世界陸上の代表メンバーを発表しました。
その中に、男子100mと4×100mリレーの代表として桐生祥秀選手の名前が!
ファンにとっては「待ってました!」というニュースで、SNSでも「桐生が帰ってきた!」と大きな話題になりました。
復活の兆しは7月の日本選手権で見られました。
桐生祥秀選手は5年ぶりに100mを制し、3度目の優勝。
タイムは10秒23と決して爆発的な速さではありませんが、ここから確かな復活への流れをつくります。
そして迎えた8月、ついに8年ぶりとなる**9秒台(9秒99)**をマーク!
これまで何度も「もう9秒台は出ないのでは」とささやかれていただけに、この記録はファンを歓喜させ、日本陸上界に再び光を灯しました。
さらに桐生祥秀選手はリレー日本代表の主将に選ばれました。
若手スプリンターが台頭する中、経験豊富な桐生祥秀選手が中心となるのは心強い限り。
本人も「過去最高のメンバー」と自信を見せ、「自国開催で必ずメダルを取りたい」と語りました。
Getsuriku : 男子4継 悲願のメダルへ 桐生祥秀、鵜澤飛羽が軸「過去最高のメンバー」/東京世界陸上
29歳という節目の年で挑む世界陸上。難病を克服し、再び世界と戦う姿は、まさに“復活劇”そのものです。
桐生祥秀の経歴と歴史的な記録
奈良市サーキット
— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) August 24, 2025
男子100m
桐生祥秀(日本生命)
10.03(+2.1)!! pic.twitter.com/eQRvLcU7Wn
桐生祥秀選手は1995年生まれ、滋賀県彦根市出身。
陸上を始めた中学時代からすでに注目を集め、高校時代には全国トップレベルの選手に成長しました。
2013年、洛南高校時代にマークした10秒01の高校記録は、当時の日本歴代2位。高校生としては驚異的な数字で、一気に「日本最速候補」として世間の注目を浴びました。
東洋大学へ進学すると、順調に実力を伸ばし、2017年に歴史的瞬間を迎えます。
日本学生陸上対校選手権で9秒98を記録し、ついに「日本人初の9秒台ランナー」に。
オリンピック競技大会 : 桐生祥秀:日本人史上初の9秒台を記録。「ジェット桐生」は全身全霊をかけて前進を続ける
これは陸上界の長年の夢であった“10秒の壁”を破る快挙であり、桐生祥秀選手の名前を不動のものにしました。
国際舞台でも結果を残し、2016年リオ五輪での4×100mリレー銀メダルは日本中を熱狂させました。
さらに2017年ロンドン世界陸上、2019年ドーハ世界陸上ではリレー銅メダルを獲得し、2019年にはアジア記録の37秒43にも貢献。
日本代表として数々の功績を残してきました。
「失敗は一つ前に進むこと」という彼の言葉の通り、挫折の中でも挑戦を繰り返してきた桐生祥秀選手。
2025年に再び世界陸上へ挑む姿は、単なる“選手の復活”ではなく、挑戦者としての魂を体現しているのです。
難病克服と感動エピソード・名言集
桐生祥秀選手を語る上で欠かせないのが、難病「潰瘍性大腸炎」との闘いです。
実は東洋大学2年時に診断されており、その後も体調に苦しむ時期が続きました。
2022年の日本選手権後には休養を発表し、「俺の陸上人生、1回終わるのかな」と口にしたほど深刻な状況に追い込まれていたのです。
そんな桐生祥秀選手を支えたのは、2016年リオ五輪でのリレー銀メダルの記憶でした。
「自分の陸上を久々に称賛してもらえた。あのリレーがなかったら今は走っていないかもしれない」と語り、その経験が再起の原動力になったのです。
そして2025年、ついに日本選手権で5年ぶりに優勝。
優勝インタビューでは「会場が自分のために喜んでくれていると感じた」と涙を見せました。
このシーンは大きな感動を呼び、SNSでも「おかえり桐生!」の声が相次ぎました。
JBpress : 「日本人最速」を決める男子100mで5年ぶり優勝の桐生祥秀が流した“うれし涙”の理由「若い力に負けないように」
さらに彼は滋賀への地元愛を語り、「昔から僕を知っている人たちの前で走りたい」と発言。_
シャイン!!” : 2024パリ五輪、2025年滋賀しがで開催される国スポに挑戦できる幸せと楽しさと
スポーツへの哲学としても「準備して挑戦して失敗し、また準備して挑戦する。その繰り返しがスポーツ」と名言を残しています。
「失敗は一つ前に進むこと」──この言葉に象徴されるように、桐生祥秀選手は常に前向きに挑み続けています。
2025年世界陸上に向けて「今年一番の最高のパフォーマンスをしたい」と語る姿は、多くの人に勇気と希望を与えています。
まとめ
桐生祥秀選手は、難病を克服し29歳で再び日本最速の座に返り咲いたスプリンターです。
2025年の日本選手権で5年ぶりに優勝し、8年ぶりの9秒台を達成。
さらにリレー主将として世界陸上2025に挑みます。
過去最高のメンバーと共に、自国開催でのメダル獲得を目指す姿は、多くの人々に勇気と感動を与えています。




