派手な露出や話題づくりとは無縁ながら、映画好き・ドラマ好きから圧倒的な信頼を集める女優・河井青葉さん。
モデル出身という華やかなスタートを切りながらも、彼女が選んだのは“静かに、確実に積み上げる”女優人生でした。
濱口竜介監督作品をはじめ、今泉力哉監督、山下敦弘監督、熊切和嘉監督など、名だたる監督たちが繰り返し起用する理由はどこにあるのでしょうか。
2026年1月スタートの日本テレビ系ドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』への出演をきっかけに、改めて注目が集まる河井青葉さん。
その経歴・代表作・受賞歴をひも解きながら、“静かな実力派”と呼ばれる理由に迫ります。
👗河井青葉の経歴|モデルから女優へ、ぶれないキャリア選択
河井青葉さんのキャリアは、15歳でスカウトされたことから始まります。
中学時代に声をかけられ、『non-no』『PeeWee』といった人気ファッション誌でモデルとして活躍。
ショーモデルも務めるなど、当時は「将来は有名モデルに」という王道ルートも十分に考えられる存在でした。
しかし彼女が選んだ道は、早い段階で“女優への転身”を決断すること。
20代に入り、演じることそのものへの興味が勝った河井青葉さんは、2004年公開の映画『ともしび』で初主演を果たします。
さらに同年には『ガールフレンド』でも主演を務め、若くして主演級女優としての評価を確立しました。
むーたん注目すべきは、彼女がキャリア初期から商業主義に寄らず、作品性を重視してきた点です。
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インディペンデント映画や作家性の強い作品に積極的に参加し、役の大小よりも「どんな物語か」「どんな現場か」を大切にしてきました。
この姿勢が、のちに濱口竜介監督をはじめとする映画作家たちとの長い信頼関係につながっていきます。
派手なブレイクはなくとも、着実に積み重ねた経験値。
その結果、河井青葉さんは**“知る人ぞ知る女優”から“欠かせない存在”へと静かに進化**していったのです。
🎥代表作で分かる演技力|濱口竜介作品が示した真価
『あんのこと』の河井青葉が『愛されなくても別に』でまた毒親やってて既視感半端ねえ pic.twitter.com/ytDsDn7A82
— 球一 (@PpGlLjoeDZv2TY0) July 2, 2025
河井青葉さんを語るうえで欠かせないのが、濱口竜介監督との長年のタッグです。
『PASSION』『永遠に君を愛す』といった初期作品から関わり、世界的評価を受けた『偶然と想像』では第3話「もう一度」に出演。
第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したこの作品は、河井青葉さんのキャリアにおける大きな転機となりました。
濱口作品の特徴は、感情を誇張せず、“言葉と沈黙の間”を丁寧に描く演出。
河井青葉さんは、その世界観に完璧にフィットする稀有な俳優です。
本人もインタビューで、濱口監督の有名な「無感情での本読み」について、「一緒に丁寧に時間を重ねていく感じ」と語っており、演技を“作る”のではなく“立ち上げる”感覚を大切にしていることが分かります。
一方で、近年話題となった映画『あんのこと』(2024年)では、娘に過酷な仕打ちをする毒親・春海役に挑戦。
静かな作品世界とは対照的な、暴力性と支配欲を抱えた難役を体当たりで演じ、「同じ女優とは思えない」と驚きの声が上がりました。
繊細さと狂気、その両極を自然に行き来できる演技幅。
これこそが、河井青葉さんが“実力派”と称される最大の理由です。
🏆受賞歴が証明する評価|静かに積み上げた確かな実績
河井青葉2連続で毒親の役で観たけど素晴らしい。観てて殺意湧くもんw pic.twitter.com/LbjziLX9yp
— polyshaft (@polyshaft) October 15, 2025
河井青葉さんの演技力は、映画賞という明確な形でも評価されています。
2016年、第37回ヨコハマ映画祭では『お盆の弟』『さよなら歌舞伎町』の2作品での演技が評価され、助演女優賞を受賞。



主演を食うほどの存在感を示しながらも、物語全体を壊さないバランス感覚が高く評価されました。
さらに2022年には、第35回高崎映画祭で最優秀主演俳優賞を受賞。
『偶然と想像』での演技に対して贈られたこの賞は、河井青葉さんが“名脇役”の枠を超え、主演としても作品を背負える女優であることを証明しました。



授賞式での「好きな仲間と好きな物を追求したら、このようなご褒美をもらえた」というコメントからは、彼女のブレない価値観が伝わってきます。
流行や話題性ではなく、「信じた現場で、信じた表現を続ける」。
その姿勢が、結果として評価につながっているのです。
そして2026年には、ドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』で主人公の編集担当・多田美波役として出演。
映画で培った静かな説得力を、地上波ドラマでどう発揮するのかにも注目が集まっています。
🌈まとめ
河井青葉さんは、派手さよりも確かさを選び続けてきた女優です。
モデルから女優へ転身後、作品性を重視したキャリア選択を貫き、濱口竜介作品をはじめとする名作に数多く出演。
助演・主演の両方で映画賞を受賞しながらも、決して驕らず、淡々と役に向き合う姿勢は唯一無二と言えるでしょう。
2026年ドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』をきっかけに、彼女の存在を初めて知る人も増えるはず。
知れば知るほど惹かれる“静かな実力派”河井青葉さん。
今後の活躍から、ますます目が離せません。









