2026年正月の注目ドラマといえば、フジテレビのスペシャル企画『119エマージェンシーコール2026 YOKOHAMA BLACKOUT』。
横浜市消防局の“指令管制員”という、これまで深く描かれたことのない現場にスポットを当てたオリジナル作品です。
そして主題歌を担当するのは、国内外で評価が高まるオルタナティブロックバンド・羊文学。
書き下ろし楽曲「声」は、なぜこのドラマに選ばれたのか?
本記事ではドラマの魅力、主題歌誕生の背景、羊文学の今をまとめて解説していきます。
『119エマージェンシーコール2026』はどんなドラマ?横浜市消防局の“現実”を描く意欲作
『119エマージェンシーコール2026 YOKOHAMA BLACKOUT』は、2026年1月3日に放送されるフジテレビ正月スペシャルドラマ。
主演は清野菜名さん。
舞台は横浜市消防局の「通信指令センター」です。
ここは一般の人にはあまり知られていませんが、**“119番を受ける最後の砦”**として、日々無数の緊急通報に向き合うプロ集団が働く場所。
火事、事故、病気、災害…どんな状況でも、通報者の声を頼りに必要な手配を一瞬で判断する、極めて高度な専門職です。
今回のドラマでは、横浜市消防局の全面協力のもと、**「声だけで命をつなぐ仕事」**に焦点を当てた物語が描かれます。
脚本は完全オリジナル。
美化されたヒーロー像ではなく、緊迫した現場で揺れる人間の葛藤や迷い、通報者と向き合うリアルな心理が丁寧に表現されている点が特徴です。
さらに作品の軸となるのは、タイトルにもある「BLACKOUT(大規模停電)」。
むーたん横浜で発生した予想外のトラブルの中、通信手段が不安定になるという最悪の状況で、人々をどう救うのか。



**“見えない現場で戦う人たちの物語”**として、これまでの消防・救急ドラマとは違う興味深さがあります。
清野菜名さんを中心に、オペレーターの緊張感、仲間との連携、葛藤を抱えながらも誇りを持って働く姿をどう描くのか。
2026年正月の話題作として、高視聴率が期待されています。
羊文学はなぜ主題歌に選ばれた?「声」に込められたメッセージとドラマとの深い共鳴
塩塚モエカ(羊文学)、Fenderより初のシグネイチャーモデル『Moeka Shiotsuka Jaguar moni』発売 ─ 告知映像公開 | Music info Clip | https://t.co/CTL5z7dKLZ pic.twitter.com/jeLVLs3uWl
— Music info Clip (音楽ブログ) (@Music_info_Clip) November 26, 2025
主題歌を担当する羊文学は、2020年のメジャーデビュー以降、独自の“繊細×強さ”を兼ね備えたサウンドで支持を広げ、2024年にはグラミー賞公式サイトが選ぶ「ネオ・J-POP注目アーティスト10選」にも選出された、日本を代表するオルタナティブバンドです。
そんな彼らが本作の主題歌に選ばれた理由は、ドラマのテーマとの相性の良さにあります。
フジテレビ : 羊文学の「声」が主題歌に決定!
ボーカルの塩塚モエカさんは、フジテレビ公式でこう話しています。
「指令管制員もスーパーマンではなく、悩みながら等身大で働く存在。その人たちが“諦めずに進む理由”を歌にした」



このコメントからもわかるように、羊文学の音楽は“弱さを抱えながら、それでも歩く人間”に寄り添う優しさに満ちています。



まさに**“声だけが頼りの現場で揺れる人間ドラマ”**という本作のメッセージと完璧に重なるのです。
さらに今回の主題歌「声」は書き下ろしで、
・通報者の声
・自分を奮い立たせる声
・迷った先で聞こえる運命の声
といった複数の意味を内包し、「119」というドラマの核心に寄り添った内容になっています。
羊文学は、BPMの速い“救急・消防系ドラマ”とは違い、静けさの中に強い熱を秘めた音楽性を持っています。
その音の質感が、通信指令センターの**“見えない緊張感”**をより深く描くことができると判断されたのでしょう。
さらに、羊文学は“生音にこだわる3ピースバンド”で、同期を使わないシンプルな音作りが特徴。
このミニマルな世界観も、声と対話を中心に進む本作と相性が抜群。
視聴者がドラマの余韻に浸るタイミングで流れる「声」は、物語をより深く消化させる役割を果たすはずです。
羊文学の“今”を知る:メンバー、実績、活動背景から見る主題歌抜擢の必然性
羊文学は、塩塚モエカさん(Vo,Gt)・河西ゆりかさん(Ba)・フクダヒロアさん(Dr)の3人によるロックバンド。
現体制は2017年に整い、2020年にメジャーデビューしました。
塩塚モエカさんは女子学院中高(偏差値74の超難関校、「女子御三家」の一つ)から慶應義塾大学という高い学歴を持ち、音楽性も幅広く、オルタナティブロックからドリームポップ、ハイパーポップまで聴き込む柔軟さを持つ稀有なミュージシャン。



彼女の**「感受性の深さ」**が羊文学の核心を作っています。
2023年には『our hope』がCDショップ大賞を受賞し、『呪術廻戦』ED「more than words」はストリーミング1億回を突破。
2024年には横浜アリーナ公演(即完売)、アジアツアー完走、ハワイ公演成功など、国内外で評価が急上昇しました。
グラミー賞公式サイトでも取り上げられ、まさに**“世界基準で評価される日本のロックバンド”**へと成長しています。
スポニチアネックス : アジア版グラミー賞「MAJ」 最優秀国内オルタナティブアーティスト賞に「羊文学」
また、メンバー個々のストーリーも魅力的です。



河西ゆりかさんは「いいバンドだから入った」という直感で加入し、今や羊文学のバランスを支える存在。
フクダヒロアさんは2024年から休養中ですが、シューゲイザー愛の強いドラマーとして知られ、バンドの音像に大きく寄与しています。
羊文学が“評価され続ける理由”は、派手さよりも、弱さや葛藤に寄り添う楽曲が多いこと。
特に塩塚モエカさんの歌詞は、「自分を救ってくれる小さな光」のような存在として多くのファンから愛されています。



まさに今回のドラマのテーマである、**“迷いながらも進む人たち”**と重なるのです。
そのため、今回の主題歌抜擢は「人気だから選ばれた」以上に、 “物語に最も寄り添えるアーティストだったから選ばれた” と言えるでしょう。
📝【まとめ】
『119エマージェンシーコール2026』は、通信指令センターという“声だけで命を救う現場”を描く挑戦的なドラマ。
そして羊文学の書き下ろし主題歌「声」は、悩みや迷いを抱えながら働くリアルな人間像に寄り添う、まさにこの物語のための音楽です。
ドラマの緊迫感と、羊文学の静かな強さ。
この2つが重なることで、作品はより深い余韻を持つはず。
2026年の正月、“声”が生むドラマ体験に注目です。









