お笑い芸人としてキャリアをスタートしながら、いまや“日本を代表する脚本家”へと進化したバカリズムさん。
2025年は『ノンレムの窓2025・冬』、そして2027年にはNHK連続テレビ小説『巡(まわ)るスワン』の脚本を担当するなど、その活躍はますます加速しています。
本記事では、**「どうやって作品を作っているのか?」**という“仕事の作り方”にフォーカスし、芸人・脚本家・作家としてのキャリアをまとめて深掘りします。
お笑いとドラマ制作をどう両立しているのか、オリジナリティをどう磨いてきたのか—その秘密に迫ります。
📝 バカリズムの原点:お笑いから脚本へ——キャリアのつながり
バカリズムさんの“仕事の作り方”を語るうえで欠かせないのが、まず お笑い芸人としての原点です。
1995年にコンビ「バカリズム」を結成し、2006年からはピン芸人としてソロ活動を開始。
テレビ出演だけでなく、毎年欠かさず開催している単独ライブで独自の世界観を磨いてきました。
むーたん彼のコントには、一貫して「日常を斜めから切り取る視点」「誰も考えなかった設定」「無意味に見えて意味深」などの特徴があります。



この“設定の面白さ”を重視する作り方は、そのまま脚本へも連動しており、彼自身も「コントとドラマはほぼ同じ」と語っています。
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本格的に脚本で評価されたのは2014年『素敵な選TAXI』から。
そこに至るまでに、芸人として積み重ねた構成力・観察力・オチの作り方などが大きく役立っているのは明らかです。
さらに注目すべきは、長編ドラマでも「1エピソード単位での小さな構造」を重視している点。



コントのように“一つのボケ・一つの違和感”を膨らませ、ドラマとして成立させる。



このユニークな作り方が、『架空OL日記』『ブラッシュアップライフ』などのヒット作を生みました。
つまり、彼のキャリアは、
お笑い → コント構成力 → 脚本 → 朝ドラへとつながる進化の連続。
芸人としての強みを失わず、脚本家として拡張していく稀有なタイプといえます。
✍️ ストイックすぎる仕事術:締切厳守・毎日アップデート・“無駄”の追求
☆新作情報★
— 畑雅文✎脚本家 (@hatabo_chucky) December 6, 2025
なんと!自分が脚本を書いたドラマが放送されます!!
12/21(日)22時30分
日本テレビ『#ノンレムの窓』
バカリズムさん脚本の「グラデーション」(主演・山本耕史)と僕が担当した「トイレットペーパーレース」(主演・西野七瀬&浅利陽介)の2本立て。
お楽しみに♪https://t.co/wqWFs6MDvu pic.twitter.com/h3G5hAkgQX
バカリズムさんの“仕事の作り方”が多くのクリエイターから尊敬される理由は、徹底したストイックさにあります。
彼は「締切は絶対に守る。気分転換している暇はない」と語り、筆が止まってもパソコンから離れず、ひたすらひねり出すタイプ。
整体師から「普通の人では耐えられないほどのストレスを抱えている」と言われたほどの集中力で作品に向き合っています。
さらに重要なのが、“オリジナリティを磨くための更新”を欠かさない姿勢です。
バカリズムさんはこう語っています。
- 「毎年、自分の感覚を更新していかないと一瞬で古くなる」
- 「今思いつくことを一番面白い状態にするために、過去の自分をどんどん否定していく」



つまり、成功した過去に頼らず、常にゼロから自分の感覚を作り直す。



この“自分をアップデートし続ける”哲学が、長いキャリアでも第一線を走り続ける理由です。
お笑いナタリー : バカリズムが考える理想の引き際
そして、意外に思えるかもしれませんが、彼が大切にしているのは**“無意味の面白さ”**。
代表作『架空OL日記』は、3年もの間、OLになりきって淡々とブログを書き続けたという前代未聞の企画。
AERA DIGITAL : バカリズム、脚本家として臨むNHK朝ドラ『巡るスワン』 “何も起こらない日常”で新境地へ
「意味のない行動が面白い」という感覚は、芸人時代から変わらない武器であり、脚本にも深く根付いています。
この「締切厳守」「更新し続ける感覚」「無意味の美学」が、バカリズム作品の独自性につながり、多くの視聴者を魅了しているのです。
🎬 『ノンレムの窓2025・冬』&朝ドラへ——バカリズムはこれからどこへ向かう?
2025年12月放送の『ノンレムの窓2025・冬』でバカリズムさんは、人気シリーズ第8弾の脚本を担当。
山本耕史さん主演の『グラデーション』では、“立てこもり事件×脱出計画×グラデーション”という唯一無二の世界観を描き、西野七瀬さん出演の『トイレットペーパーレース』では“夫婦のリアルすぎる小競り合い”をコメディに昇華するなど、ジャンルの振れ幅を見せつけました。
お笑いナタリー : バカリズム原案ドラマ「ノンレムの窓」第8弾 山本耕史、西野七瀬、浅利陽介ら出演
バカリズムさんは「合間の時間で書いている」と語っていますが、そのクオリティは毎回驚異的。



芸人活動、ナレーション、バラエティ出演、家庭生活をこなしながら、これほどクオリティの高い脚本を作り続けているのは異例です。
そして2027年には、NHK連続テレビ小説『巡(まわ)るスワン』の脚本に抜擢。
朝ドラは“国民的ドラマ”であり、放送は半年。
膨大な量の台本制作が求められます。



バカリズムさんも「こんなチャンスない。締切厳守で挑む」と語り、強い意気込みを見せています。
朝ドラはヒューマンコメディというジャンルですが、これはまさに彼の得意分野。
“日常の小さな違和感を膨らませる”という手法と朝ドラの相性は抜群で、放送前から業界でも期待値が高まっています。
バカリズムさんのキャリアは、芸人→脚本→賞レース総ナメ→朝ドラ脚本へと進化。
今後は
- より長編ドラマへの挑戦
- 国際作品の脚本
- 映画脚本の本格参入
なども期待されています。
“お笑いと脚本、どちらも極めている”稀有なクリエイターとして、今後の日本ドラマ界を牽引する存在になることは間違いありません。
⭐ まとめ
バカリズムさんの仕事の作り方は、お笑いと脚本を地続きで考える独自の視点、そして締切を守り、毎年感覚を更新し続けるストイックさによって支えられています。
『ノンレムの窓2025・冬』ではそのオリジナリティがさらに際立ち、2027年にはついに朝ドラ脚本へ。
芸人からスタートしたキャリアが、ドラマ、映画、国際作品へと広がっていく未来が見えます。
バカリズムさんの魅力を一言でまとめるなら、「創造力×努力で未来を切り開く稀有なクリエイター」。
これからの活躍からも目が離せません。
2025年は『ノンレムの窓2025・冬』脚本&出演者















