2024年9月、ドラマ『SHOGUN 将軍』で主演を務めたAnna Sawaiさん(アンナ・サワイ/澤井杏奈)が、エミー賞主演女優賞を受賞しました。
これは日本人初、そしてアジア人初という歴史的な快挙。
ニュージーランド生まれ・横浜育ちの彼女は、幼少期から音楽・舞台で才能を磨き、ハリウッドで着実にキャリアを積み上げてきました。
本記事では、そんなアンナ・サワイさんの華やかな軌跡と国際派女優としての魅力を、エミー賞受賞の裏側とともにご紹介します。
日本人初&アジア人初!歴史的エミー賞受賞の快挙
2024年9月15日、第76回エミー賞で『SHOGUN 将軍』の戸田鞠子役を演じたアンナ・サワイさんは、ドラマ部門主演女優賞を受賞しました。
これは日本人初、さらにアジア人女優としても初めての栄冠で、世界中のメディアが大きく報じました。
受賞スピーチでは、共演した真田広之やスタッフへの感謝を述べ、涙ながらに「自分の名前が呼ばれる前から泣いていました」と語った姿が印象的でした。
BAZAAR : アンナ・サワイ、日本人初となるエミー賞の”最優秀主演女優賞”を獲得!
『SHOGUN 将軍』は同年、史上最多18部門を制覇する大ヒット作となり、その中心にいたのが彼女の存在感でした。
ニューヨーク・タイムズは「壮大な時代劇のハイライト」、ワシントン・ポストは「類稀なる繊細さを持つ俳優」と絶賛。
W Magazine : Anna Sawai Is Still Learning to Trust Her Instincts
彼女の演技は、歴史ドラマを超えた人間ドラマとして多くの人の心を揺さぶりました。
この受賞は単なる女優としての成功にとどまらず、ハリウッドにおけるアジア人女性の地位向上を象徴する出来事でもあります。
2025年には米タイム誌の「今年の女性」にも選ばれ、国際的な評価はますます高まっています。
まさに日本の誇りを世界に示した瞬間といえるでしょう。
音楽から女優へ――挑戦の連続だったキャリアの歩み
SHOGUN
— Lilium (@Lilium_celt) May 1, 2024
世界中で評判の将軍を一気見しました(全10話約11時間)
時代劇は多少は見慣れてるのもあり
合戦や男性描写よりも女性描写に感心し
特に
これぞ迫真の演技!をされた
戸田鞠子役の澤井杏奈(アンナ·サワイ)さんに一番心動かされました。
OpはGOTのようなCGアニメでとてもカッコ良いです🤗 pic.twitter.com/iIs2VLYsw1
アンナ・サワイさんのキャリアは、決して順風満帆ではありませんでした。
1992年ニュージーランドで生まれ、幼少期に日本へ移住。
11歳のとき、日本テレビ制作の舞台『アニー』の主役に9,000人から選ばれたことが大きな転機でした。
その後、エイベックスのオーディションを経て音楽活動を開始。
ガールズグループ「FAKY」のリーダー兼リードボーカルとして活動するなど、音楽の世界で存在感を発揮しました。
しかし、彼女は「もっと表現の幅を広げたい」という思いから2018年にFAKYを脱退。
女優業に専念するために活動拠点をアメリカへ移しました。
2009年の『ニンジャ・アサシン』での小さな役から始まり、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク(F9)』(2021年)、Apple TV+『パチンコ』(2022年)、『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』(2023年)と、世界的な話題作に次々出演。
特に『パチンコ』では、韓国系移民家族の壮大な物語の一部を担い、多言語を操る演技力で注目を集めました。
こうした積み重ねがあったからこそ、『SHOGUN』での主演に抜擢されたのです。
まさに音楽から演技へと大胆に転身した挑戦の連続が、いまの快挙につながっていると言えるでしょう。
国際派女優としての魅力と使命感
アンナ・サワイさんの魅力は、その圧倒的な演技力だけでなく、文化的な橋渡し役としての存在感にもあります。
彼女は日本語と英語を自在に操るバイリンガルであり、『SHOGUN 将軍』では戦国時代の古典的な日本語を学び、現場では通訳としても活躍。
日本人スタッフとハリウッドチームをつなぐ役割を果たしました。
また、彼女はインタビューで「日本人として誇りを感じた。日本の文化をしっかり伝えたいと思っていた」と語っています。
その言葉どおり、撮影では7枚重ねの着物や重いカツラを身につけ、薙刀や弓道まで習得するなど、徹底した役作りを行いました。
こうした真摯な姿勢が作品のリアリティを支え、観客の心を打ったのです。
VOGUE JAPAN : 「SHOGUN 将軍」でアンナ・サワイが示した、日本人としての矜持
さらにファッション界からも注目を集め、2024年にはディオールのグローバル・アンバサダーに就任。
小柄な体格ながらも凛とした存在感を放ち、「身長に関係なく輝ける」というメッセージを発信しました。
VOGUE JAPAN : 本誌独占インタビュー。世界を魅了するアンナ・サワイが持つ「特別な才能」と「普通の感覚」
エミー賞受賞後も「キャリアのピークが10だとしたら、まだ2くらい」と語り、謙虚に未来を見据える姿勢も魅力的です。
彼女はただの女優にとどまらず、日本文化を世界に伝えるアンバサダー的存在として、これからも多くの人々に勇気を与えていくでしょう。
まとめ
アンナ・サワイさんは、日本人初のエミー賞主演女優賞受賞という歴史的快挙を達成しながらも、謙虚に挑戦を続けています。
音楽から女優へ、そして国際派俳優としての成功へと歩んできた彼女のキャリアは、まさに努力と挑戦の結晶。
『SHOGUN 将軍』で世界を魅了したその演技は、今後さらに大きな舞台への扉を開くはずです。
これからも**「日本の誇りを胸に、世界で羽ばたく女優」**としての活躍から目が離せません。