車いすテニス界の新星、小田凱人(おだ ときと)選手。
18歳にしてパリパラリンピック金メダルを獲得し、世界ランキング1位をキープする実力者です。
しかし、注目すべきはコート上だけではありません。
ファッション誌の表紙を飾るほどのスタイルとこだわりを持ち、私生活でも異次元のセンスを発揮。
今回は、そんな小田凱人選手の生活、ファッション哲学、そして勝負への向き合い方をたっぷりとご紹介します。
世界王者のファッション哲学は「俺流ミックスコーデ」
小田凱人選手のファッションは、一言でいえば“自由かつ計算されたおしゃれ”。
VOGUE JapanやSafari、SPURといった有名ファッション誌でも特集されるほどで、誌面に登場した際にはJIL SANDERの高級ケープ(61万円超)、シャツ(25万円)、パンツ(29万円)をさらりと着こなし、腕にはTIFFANY & CO.の腕時計(75万円)を光らせていました。
こうしたラグジュアリーブランドの着こなしも、単なる高級志向ではなく、自分らしさを際立たせるための選択。
普段の買い物は1店舗で2時間以上かけて、素材や色味、シルエットの細部まで吟味します。
コーディネートの核は、ハイブランドとナイキのスニーカーを組み合わせたミックススタイル。
特にジョーダンシリーズは15足以上所有しており、試合の遠征先でも新作やレアモデルをチェック。
プライベートではダボっとしたTシャツにハーフパンツを合わせ、“足元から魅せる”が信条です。
髪型にも強いこだわりがあり、月3回美容室に通い、刈り上げの高さや幅をミリ単位で調整。
Safari Online : 車いすテニスプレイヤー【小田凱人】は“個性”を追求する! お洒落もプレイも“自分らしく”楽しむ!
彼にとってファッションは、試合に臨む際のモチベーションでもあり、自信を最大限に引き出す武器なのです。
名前に込められた運命と、パリでの“凱旋”
車いすテニスで小田凱人が2年ぶり2度目の優勝。好敵手ヒューエットに逆転勝ち
— 日本テニス協会 広報 (@JTA_PR_Team) July 14, 2025
【7月13日 ウィンブルドン 第14日】… pic.twitter.com/E45Hs88bir
「凱人」という名前には、フランス・パリの象徴「凱旋門」の“凱”の字が込められています。
両親が願いを込めてつけたこの名は、2024年のパリパラリンピックで金メダルを手にした瞬間、まるで未来を予言していたかのような意味を持ちました。
大会後の記者会見で小田凱人選手は、「フランスでの試合はいつもモチベーションが高まる」と語り、地名と自分の名前のつながりを意識していたことを明かしています。
彼は常に“勝つ自分”をイメージして試合に臨み、パラリンピック優勝直後には「やばい、かっこよすぎる、俺」と自信あふれる言葉を発しました。
VOGUE Japanでは「でっかいこと言って、でっかいことをする。それが俺の美学」と語り、その言葉通り、全豪オープンや全仏オープンでも優勝を飾っています。
Vogue Japan : 小田凱人──「ずっと一位であり続けたい。自由に自分を表現し続けるために」【THE ONES TO WATCH 2024 vol.10】
しかしその道のりは決して平坦ではありません。
9歳のとき骨肉腫を発症し、左股関節と大腿骨の一部を切除する大手術を経験。
それでも彼は「車いすテニスプレイヤーになるためのいい転機だった」と語り、逆境を力に変えました。
この前向きな姿勢は、世界中のファンや同じ境遇の子どもたちに大きな勇気を与えています。
金メダルだけじゃない!18歳の素顔と地元愛
コート上で世界王者として輝く小田凱人選手ですが、その素顔は18歳の等身大の青年そのものです。
地元・愛知県一宮市をこよなく愛し、帰省すると必ず台湾ラーメンを食べに行くのが恒例。
友達とは魚釣りに出かけたり、カラオケで声が枯れるまで歌ったりと、オフの日は思いきり趣味を満喫します。
音楽も幅広く、尾崎豊や90年代J-POPから最新のK-POPまで聴きこなし、そのセンスはファッションと同じくジャンルレス。
中学時代は授業中にマジックを披露して笑いを取るなど、おちゃめな一面も健在です。
また、車いすテニスに対する考え方も独特で、「車いすは自転車やスケボーと同じ乗り物」と捉え、より身近でカッコいいスポーツとして広めたいと考えています。
このビジョンは、引退した国枝慎吾選手から「これから車いすテニスを引っ張っていって」と託された言葉にも通じるもの。
金メダルや世界ランキング1位といった輝かしい実績だけでなく、人としての魅力や地元への愛着が、小田凱人選手を唯一無二の存在にしています。
まとめ
小田凱人選手は、金メダルを獲得した世界的アスリートでありながら、ファッションや日常にも並々ならぬこだわりを持つ新時代のスターです。
名前の由来通りパリで“凱旋”を果たし、コート内外で自分を自由に表現する姿は、多くの人に希望と刺激を与えます。
18歳という若さで既に世界の頂点を経験した彼が、これからどんなスタイルとプレーを見せてくれるのか。
小田凱人選手の異次元な才能と人生は、今後も目が離せません。