チャンネル登録者数50万人を突破した人気YouTuber・ナナオさん(本名:藤原七瀬)。
彼はただのYouTuberではなく、小説家やエッセイストとしても活躍するマルチな才能の持ち主です。
学生時代には人間関係に悩み、不登校を経験した過去もありましたが、その経験を糧にして今の活動につなげています。
この記事では、ナナオさんの経歴・作品・家族にまつわる印象的なエピソードをわかりやすく紹介していきます!
不登校から同志社大学、そしてYouTuberへ
ナナオこと藤原七瀬さんは1998年7月21日、神奈川県川崎市に生まれました。
幼少期から人見知りが激しく、周囲と打ち解けるのが得意ではなかったそうです。
さらに、男の子でありながら「セーラームーン」や「プリキュア」といった女の子向けアニメや、おままごと・人形遊びに夢中になるなど、少し変わった一面を持っていました。
小・中学校では、いじめられないために「スクールカースト」に気を配り、常に周囲の目を気にしていたといいます。
そんな彼が進学したのは男子校。
しかし男同士の関わりに苦手意識が強かったため、次第に学校生活が苦しくなり、やがて不登校という選択をとるようになります。
毎朝、家族には「学校に行ってくる」と言いながら、実際は一人で勉強できる場所へ向かう日々。
皮肉なことに、この孤独な時間が学力向上につながり、学習面ではむしろ成果を出すことができました。
さらに、高校2年生のときには母親を亡くす大きな喪失を経験します。
深い悲しみの中で、自分の人生をどう生きるべきかを考えるようになり、この時期から動画クリエイターへの憧れが強まっていきました。
大学は同志社大学法学部を選択し、関西での一人暮らしをスタート。
2019年にはチャンネル「ナナオは立派なユーチューバー」を開設し、大学生活の傍らで動画投稿を開始します。
彼のマシンガントークや「ギャルシリーズ」といった独特の企画が話題となり、徐々にファンを増やしていきました。
父親へのプレゼンとUUUM加入の裏側
ナナオさんのキャリアにおいて外せないのが、父親に行った**「YouTuberとして生きるためのプレゼンテーション」**です。
同志社大学在学中に本格的に活動を続けたいと考えたナナオさんは、ただ「やりたい」と言うのではなく、月々の収入や貯金額、活動実績、UUUM所属の可能性をデータとしてまとめ、まるで就活さながらに資料を作成。
家族の前で堂々と説明しました。
予想に反して父親はすんなりと納得し、「やってみなさい」と背中を押してくれたそうです。
この瞬間こそが、彼にとって大きな転機となりました。
その後、2021年3月には日本を代表するYouTuber事務所UUUMに正式加入。
大手事務所のサポートを受けながら、ナナオさんはさらに活動を加速させます。
動画スタイルは「高速で畳みかけるようなマシンガントーク」が特徴で、「ギャルシリーズ」や「血迷い系」など、ほんのり狂気を感じさせる独自の企画が大人気に。
視聴者の「あるある」体験をネタにした共感系コンテンツも、幅広い層から支持される理由の一つです。
彼が強く影響を受けたのは、Vine時代のクリエイター(大関れいかさん・けみおさんなど)。
わずか6秒という短さの中で笑いを生むスピード感に魅了され、自身の動画にもテンポ重視のスタイルを取り入れています。
UUUM公式インタビュー : YouTube以外にできることが本当に何もないんです── ナナオさんインタビュー
こうして独自の表現方法を確立したナナオさんは、2025年8月現在チャンネル登録者数90万人突破を達成。
父親へのプレゼンから始まった挑戦が、確かな成果として実を結んだのです。
小説家としての顔と家族エピソード
ナナオさんの魅力はYouTuberにとどまらず、小説家・エッセイストとしても才能を発揮している点にあります。
2022年2月には初小説『雷轟と猫』をKADOKAWAから出版。
続いて同年9月には二作目『賢者避行』を発表し、YouTuberという枠を超えたクリエイターとして注目を集めました。
2024年にはエッセイ集『幸も不幸も最適量』を刊行し、自身の人生観を言葉で伝える活動を広げています。
インタビューでは「反抗期の子に読んでほしい」という思いを語り、作品を通じて若い世代にエールを送っているのが印象的です。
ダ・ヴィンチweb : 「自分が反抗期って気づいていない、反抗期の子に読んでほしい」──人気YouTuber藤原七瀬(ナナオは立派なユーチューバー)『雷轟と猫』インタビュー
また、彼の創作や活動の根底には家族との経験が色濃く反映されています。
高校時代に母親を亡くしたことは、彼に大きな喪失感を与えただけでなく、「人生の有限さ」を意識するきっかけになりました。
その一方で、三人きょうだいの末っ子として自由に育てられた経験は、彼の発想力やユーモラスな表現を支えています。
そして父親とは、単なる親子関係を超えた存在。
YouTuberを続けるためにプレゼンを行い、最終的に理解を得られたことは、彼の人生の象徴的なエピソードといえるでしょう。
動画の世界観に見える「ほんのり狂気」や「人間味あふれるストーリー」は、こうした家庭環境や人生経験の積み重ねから生まれています。
ナナオさんは今後も、YouTubeと文学という二つの領域を自由に行き来しながら、自分自身の生き方を発信し続けるはずです。
ファンとしては、彼の次なる作品や活動から目が離せません。
まとめ
ナナオさん(藤原七瀬)は、不登校を経験した少年から90万人を超える人気YouTuber、そして小説家へと成長した人物です。
父親へのプレゼンというユニークな転機や、母親の死を乗り越えた経験は、多くの人の共感を呼んでいます。
彼の活動はYouTubeにとどまらず、文学やエッセイと多方面に広がっており、これからの展開にも大きな期待が寄せられています。